動物園飼育員から未経験で自動車整備士へ転職!異色のキャリアを歩む櫻井大城の挑戦
今回は、前職で動物園の飼育員を務めていたという異色の経歴を持つ櫻井大城さんに、未経験から自動車整備士を目指したキャリアチェンジのきっかけや、その道のり、そして現在の仕事への想いを伺いました。
Q:前職は動物園勤務とのことですが、なぜ全く違うキャリアに挑戦されたのですか?

高校を卒業して最初に就職したのは食品会社でした。しかし、窓のない閉鎖的な職場環境での仕事はまったく楽しくなく、「自分は一生ここで働くことはできない」と強く感じていました。実は高校は工業高校の機械科出身でしたが、当時は機械油が手につくことに抵抗があり、機械への関心も持てなかったため、やむを得ず食品会社に就職したという経緯がありました。
その後2年間勤めたのち、「人生は一度きり」と考え直し、昔から好きだった動物に関わる仕事を志すことにしました。福岡の動物飼育専門学校で学び、動物園に就職。ライチョウやミーアキャット、ニホンリス、カピバラなど絶滅危惧種の飼育を担当し、掃除や餌作りなど日常的な業務に携わりました。
しかし、やがて動物園の厳しい現実にも直面しました。苦しみながら命を落とす動物の姿や、後輩のミスによる不幸な出来事を目の当たりにし、精神的に大きな負担を感じるようになったのです。さらに勤務地は栃木で、地元の広島に年に一度しか帰れない生活も重なり、4年間の勤務を経て退職し、地元に戻ることを決意しました。
Q:サコダ車輌を選ばれた理由は?

広島に戻ってきた当初は営業職を希望していました。そんな折に求人を探している中で、かつて親と車を買いに行った際に接客していただいた「サコダ車輌」の印象を思い出したんです。当時の対応が非常に好印象で、きっと会社全体の雰囲気も良いのだろうと感じました。また、車に関する仕事は人々の生活に直結しており、今後も安定した職業であると考え、応募を決めました。
電話で問い合わせた際には営業職の募集はなく、代わりに「整備職でチャレンジしてみてはどうか」と勧めていただきました。正直、想定外の提案でしたが、もともと工業高校で機械を学んでいた経験もあり、「新しい形で自分の力を試してみよう」と決意しました。そこから整備士としての道を歩むことになりました。
実際に働き始めてみると、想像以上にお客様対応やチームでの協力が求められる仕事であり、営業職に通じるやりがいも感じられました。現在は、人間関係や環境にも恵まれ、毎日新しいことを学びながら成長できている実感があります。結果的に整備職に挑戦したことが、自分にとって大きな転機となり、本当に良かったと感じています。
Q:未経験から整備士を始めることに不安はありませんでしたか?

最初は完全に未知の世界で、エンジンオイルやフィルターですら初めて目にする状態でした。そのため「自分には向いていないのではないか」と不安を抱くほどでした。
しかし、上司や同僚が一から丁寧に教えてくださり、安心して仕事に取り組むことができました。さらに会社のサポートで講習にも参加させてもらい、分解されたエンジン部品について学んだり、教科書を片手に必死に勉強を重ねたりしました。決して簡単ではありませんでしたが、その積み重ねが知識となり、自信へとつながっていきました。
Q:整備士の仕事にはどんなギャップがありましたか?

正直、整備士の仕事は「車をいじるだけの作業」だと思っていたので、最初はとても驚きました。実際に働いてみると、電話での問い合わせ対応や受付業務、さらにはお客様との会話まで含まれていて、想像以上に接客の比重が大きい仕事だったのです。
最初は「整備士なのに、こんなにお客様と接するの?」と戸惑う部分もありましたが、もともと営業職を志望していたくらい人と話すことが好きだったので、むしろ嬉しく感じました。実際にお客様の声を直接伺い、困りごとを聞き取って、その後の整備につなげられることに大きなやりがいを感じています。特に「ありがとう」と言っていただけたときには、単に車を直すだけでなく、人と人との関わりの中で喜んでもらえる仕事なのだと実感しました。
動物園でも接客の機会は多く、人と話すことにはもともと自信がありました。今は整備と接客の両方に携われる環境で、その強みを活かせています。上司からも「接客は抜群だ」と評価していただけるようになり、日々のモチベーションにつながっています。
Q:やりがいを感じる瞬間は?

現在はオイル交換部署に所属しており、お客様の受付から作業確認、チェックまでを一貫して担当しています。オイル交換は件数が多いため効率的に進める工夫が求められますが、そのほかにも法定点検やドアミラー・バンパー交換といった大きな作業にも携わっています。未経験の作業でも積極的に「やらせてください」と手を挙げることで、日々スキルアップに取り組んでいます。
この仕事で一番やりがいを感じるのは、お客様から直接「ありがとう」と言っていただける瞬間です。特に忘れられないのは、まだ不慣れだった頃の車検でご迷惑をおかけしたお客様に「また2年後、成長した姿を見に来るから」と声をかけていただいたことです。あの言葉は今も心に残り、自分の成長の原動力になっています。
職場の雰囲気もとても良く、前職の動物園で感じた孤独とはまったく違います。ここでは先輩方が丁寧に教えてくださり、仕事以外でもご飯やスポーツに一緒に行ける関係性があります。人間関係の良さは、この会社ならではの大きな魅力だと感じています。
キャリアチェンジを振り返ると、整備士という道に挑戦して本当に良かったと思います。もともと車に特別なこだわりがあったわけではありませんが、この会社には「仲間を思いやる文化」が根付いており、支え合える関係性があるからこそ今の自分があります。ここでなら長く頑張れる、そう確信しています。
Q:今後の目標を教えて下さい

将来的には、故障の原因究明から部品発注、お客様への説明、そして納車までを一貫して任せてもらえる整備士になることを目指しています。現状ではまだ一人で全てを完結できる力はありませんが、着実にスキルを積み重ねていきたいと考えています。
サコダ車輌には評価シートがあり、自分の課題を明確にしながらリーダーと相談してスキルアップを図れる仕組みがあります。そのため未経験でも挑戦できる環境です。一緒に働きたいのは、明るく人柄の良い方。お客様から信頼される人が、この仕事に向いていると思います。努力を惜しまなければ、必ず成長できる職場です。
会社を一言で表すなら「仲間思いな会社」です。仕事だけでなくプライベートでも交流があり、その関係性が仕事にも良い影響を与えています。仲間を大切にできる人にとって、最高の環境だと思います。