自動車業界の常識を覆す!女性3人で切り拓くインサイドセールスの最前線~全社員最優秀賞を2度受賞した馬明 愛が語るキャリアと挑戦~
自動車業界に新たな風を吹き込む、株式会社サコダ車輌のインサイドセールス部門。業界では異色の「インサイドセールス」チームを牽引するのは、2度の「全社員最優秀賞」に輝いた馬明 愛です。彼女が歩んできた多岐にわたるキャリア、そして女性社員が輝き、子育てと両立しながらも成果を出せるチームを築くその情熱に迫ります。
Q: 新卒でサコダに入社された当時、どのような思いでこの会社を選ばれたのでしょうか?

ただ、当時の顧問の先生から「バスケが長く続いたのはなぜか、その理由を深く考えなさい」と言われたんです。
そこで考えた結果、「人が良いこと」「メンバーと一緒に何かを成し遂げるのが楽しい」という人との関係性が、自分にとって非常に重要だと気づきました。
合同説明会では、数ある企業の中からサコダの社長がいらっしゃいました。社長が突然「この中で幸せになりたいやついるか?」と問いかけ、私が手を挙げると、「今手を挙げた人たちは、この会社に入ったら全員幸せにしてあげる」と力強くおっしゃったんです。
この言葉を聞いた時、「こんなことを言う会社があるんだ」と衝撃を受け、ここなら長く働けるイメージが湧き、入社を決めました。社長は覚えていないらしいのですが(笑)。
Q: 入社後、工場フロント、営業、コールセンターなど多岐にわたるキャリアを経験されていますが、特に印象に残っている部署や仕事は何ですか?また、これらの経験が現在のインサイドセールスの仕事にどのように活きていると感じますか?

約2~3年別の部署を経験した後、社長に直談判して営業職として働かせてもらえることになりました。当時は非常にハードな環境でしたが、振り返ると「きつくても楽しかった」と心から思える経験でした。
これらの多様な経験は、現在のインサイドセールスにすべて活きていると強く実感しています。インサイドセールスは内勤業務ですが、お客様からは営業のこと、整備のことなど、非常に多岐にわたる質問を受けます。
電話で対応する中で、広範な知識が求められるため、これまでの工場フロント、営業、コールセンターといったあらゆる部署での経験が、お客様のどのような問い合わせにも対応できるマルチな情報力となって役立っています。
Q: 現在のインサイドセールスの仕事内容と、チームリーダーとしてのやりがいについて詳しく教えてください。また、自動車業界においてインサイドセールス部門の立ち上げは異例だと伺いましたが、その背景と課題についてもお願いします。
一般的にインサイドセールスは、お問い合わせへの対応から来店やアポイントメントへの誘導が主な業務です。私たちのチームも来店誘導を行いますが、さらに踏み込んで以下の3つの柱で業務を行っています。• 来店誘導時の情報共有: お客様をセールス担当に引き継ぐ際、セールスが販売しやすいように、お客様のニーズや状況を詳しくヒアリングし、分かりやすく情報共有を行います。
• 乗り換え検討顧客との関係構築: 既に他社製品に乗り換えを検討しているお客様と関係性を築き、再度来店・セールスにつなげるためのアプローチを行います。
• 離反顧客の再獲得: 一度来店されたものの購入に至らなかったお客様に対し、原因をヒアリングしたり、条件次第で戻ってきてもらえるかを探ったりするなど、再来店を促すための後追いを行います。
これらの業務に加え、最近では新しいサイト作成など、多岐にわたる業務に携わっています。
チームは現在4名で、私を含め全員が女性です。時短勤務のメンバーや妊娠中のメンバーもいる中で、チームとして来店貢献できたとき、数字目標を達成できたときに大きなやりがいを感じます。
自動車業界でインサイドセールス部門の立ち上げは異例で、成功事例も少なく、KPIや目標設定もゼロから手探りで構築しています。
これは、今まで各営業が個々で管理していた顧客情報を一元化できていなかったことや、顧客対応数が非常に多く、営業担当だけでは手が回らなかったことが背景にあります。
私たちのチームがこの業務を担うことで、営業の負担を軽減し、来店顧客への集中力を高め、最終的には売上向上に貢献できると考えています。
Q: チームリーダーとして、普段どのようなマネジメントを心がけていますか?特に、女性ばかりのチームで、育児中のメンバーもいるという環境ならではの配慮があれば教えてください。

私自身、育休からの復帰時には「仕事についていけるか」「子供が熱を出したらどうしよう」「時短勤務で評価されるのか」といった大きな不安がありました。
だからこそ、メンバーには「戻ってこられるのを待っているよ」というスタンスを伝え、子供が体調を崩した際には「仕方ないよ、みんなでフォローするから早く帰ってあげて」と言える雰囲気作りを心がけています。
時短社員でもきちんと評価される環境であることを、私自身の経験を通して示すことで、皆が安心して働けるようにしたいという使命感を抱いています。急な休みがあっても他の人がフォローできる仕組み作りも意識しています。
Q: チームで成果を出すために、具体的にどのようなことを意識していますか?
チームで成果を出すためには、まず「一人で抱え込まない仕組み」を重視しています。個人の目標はありますが、あくまで「チームとして達成していこう」という意識を共有しています。メンバーは皆営業経験者なので、お客様との会話の進め方や情報収集力は高いです。中には日本で3位の成績を収めた元営業マンもいます。
そのため、個人の能力をさらに高めるというよりは、電話だけのコミュニケーションでもお客様との「信頼関係」を築くことに注力しています。女性ならではの表現や細やかな配慮で、お客様に「この人なら信頼できる」と感じてもらえるような対応を心がけています。
Q: お客様対応において最も大切にしていること、心がけていることは何ですか?具体的なエピソードがあれば教えてください。

例えば、「車が古いから乗り換えたい」というお客様には、ただ新しい車を提案するのではなく、乗り換えることでどんなメリットがあるのかを具体的に伝えるようにしています。
また、2年後の車検に合わせて乗り換えを検討しているお客様に対しては、単に今すぐの購入を促すのではなく、購入時期を半年や1年早めるための「理由」や「価値」を見出すお手伝いをします。
特に大切にしているのは「約束を必ず守る」ことです。
例えば、「3ヶ月後にまた考え直す」とおっしゃったお客様には、そのタイミングで必ず連絡を差し上げます。お客様が「この前電話した時に言ってたね」と覚えていてくださると、「約束を守ってくれた」という信頼に繋がり、お客様の期待値を高めることができるんです。
このために、昨年導入した「Salesforce」などの情報管理システムを全社員で徹底的に活用し、お客様の情報を共有・管理しています。この情報が全てだと考えています。
Q: 過去に「全社員最優秀賞」を二度受賞されたとのことですが、その時の経験や、ご自身の会社への思いについて聞かせてください。
サコダで初めて開催された全社員総会で、入社3年目くらいの時に初代最優秀賞をいただきました。2度目は、一人目の妊娠中に営業からコールセンター立ち上げのリーダーになった際に受賞しました。私自身が特別にすごい人間だとは思いません。周りの社員が素晴らしく、私は「頑張れ」と言われれば素直に頑張れるタイプなんです。
会社に深く染まり、サコダが本当に大好きだからこそ、この会社で働き続けられているのだと思います。他の社員も私を見て「馬明さんはサコダを辞めることはないだろう」と言ってくれるほどです。
サコダが好きな理由は、社長が社員一人ひとりと密に関わってくれることです。
週に4~5日は会社におり、毎朝社員と挨拶を交わし、食事中に話しかけてくれたり、社員の状況(例えば「最近誰々が来ていないが、何か聞いているか?」)を把握してくれたりします。
副社長や専務も同じフロアで働いており、些細なことでもすぐに相談できます。彼らは社員のことを本当によく見てくれていると感じますし、私が落ち込んでいる時には必ず声をかけてくれます。
新しい挑戦をする際に悩んだ時も、彼らが方向性を正し、考えを整理してくれるので、安心して感情をぶつけられます。後輩たちも皆可愛く、頼りになる存在です。
この15年で、働く時間や福利厚生がどんどん良くなっているのも魅力です。
常に改善されていく会社なので、「これ以上良い会社はないだろう」と常に感じています。サコダを一言で表すなら「家族」ですね。笑顔が多く、安心して頼れる先輩たちがいるチームです。
Q: 現在は3人のお子さんを育てながら働かれていると伺いました。育休からの復帰はどうでしたか?仕事と子育てを両立する中で、会社やチームに助けられたエピソードがあれば教えてください。

以前、営業職として復帰した際には、時間的に無理をしている部分があったため、今回は事前に会社に相談し、「営業は難しい」と伝えました。
その結果、インサイドセールスの部署に入れてもらい、復帰する場所も相談させてもらうことができました。「仕事100、家庭100」は無理だということを会社が理解してくれているので、安心して働けています。
子育てを理由に仕事を遠慮したくはないと思っていましたが、子供は熱を出しますし、休まざるを得ない時もあります。
そんな時でも、男性社員が多いからか、「もう早く帰って!任せて!」と快く送り出してくれる雰囲気があり、非常に助けられています。女性ばかりのチームだと、こうはいかないかもしれません。
特に、以前の営業職ではお客様との関係が個人に依存していたため、私が休むとお客様対応が滞る不安がありました 。
しかし、インサイドセールスでは「Salesforce」で情報が全員に共有されており、私が不在でも他のメンバーがスムーズに対応できます 。これは私にとって大きな安心材料であり、チーム全体で子育てをサポートしてくれる雰囲気が、両立を可能にしています 。
さらに、育休明けでも昇格できる制度ができたことも、私にとって大きなモチベーションです 。
以前は「育休明けだからこの等級でいいや」という気持ちもあったかもしれませんが、今は「子育てしながらでも上に行きたい」という気持ちがあり、会社に貢献したいという思いが強いです 。
インサイドセールスで成果を出すことが、評価に値する仕事であり、それは自分次第であると感じられること自体が、大きなやりがいです 。
Q: 忙しい毎日を送られていると思いますが、馬明さんが「これだけは大切にしている時間や習慣」はありますか?
家に帰っても朝も、家の中はまさに「戦場」で、日々悩みは尽きません 。しかし、そんな中でも大切にしている時間があります。実は夫も同じ会社に勤めているんです 。そのため、現場の雰囲気や仕事内容についても気軽に相談できます 。
そして、昔からお酒を飲むのが好きなので、毎晩子供たち3人を寝かしつけた後、夫と2人でお酒を飲みながら映画を1本見たり、好きな番組を見たりする時間を楽しんでいます。この時間が、私にとって最高の癒しとリフレッシュになっています。
また、以前ほど頻繁ではありませんが、会社のメンバーを家に招いて一緒に飲むのも楽しい時間です 。
Q: 今後チャレンジしたいことや、目指している姿について教えてください。

そして、育休から復帰した社員が「働きやすい環境」をさらに増やすことです 。
私自身、育休明けは「会社に必要とされないのではないか」という不安がありましたが、今は仕事のやりがいが大きく変わりました 。
インサイドセールスという部署が、「育休明けでもやりがいを感じながら働ける場所」として確立することで、これまで頑張ってきた営業職の社員が、子育てと両立しながらもキャリアを継続し、成長できる道を示したいと思っています 。
そのためにも、この部署の目標設定などをしっかりと作り上げていきたいです 。
Q: 馬明さんのチーム、そして会社全体として、どのような人と一緒に働きたいですか?
私たちのチーム、そしてサコダという会社には、「小さいことに囚われすぎずに前向きに仕事ができる人」が合っていると思います 。限られた時間の中で成果を出す意識が強く、前向きに取り組める方は、きっと活躍できるでしょう 。私自身、母親になってからはマインドが「できる時にできることをやる」という方向に変わりました 。
だからこそ、助け合い、お互いを尊重し合えるチームでありたいと強く願っています 。これは母親の社員だけでなく、どのような状況の社員にも働きやすい環境に繋がると信じています 。
スポーツで例えるなら、「団体競技を経験してきた人」はサコダの文化に合うと感じます 。
私たちの会社には多くのチームがあり、部署を超えて「チームでやっていこう」という意識が強いので、団体競技で培われる協調性やチームマインドは非常に重要です 。
そのようなマインドを大切にできる方であれば、きっとスムーズに会社に馴染み、自分らしく働けると思います 。
Q. 最後に、あなたにとってサコダ車輌を一言で紹介してください!
